秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
髪がほとんど乾いたところで、悠里の首がカクンと落ちた。
ドライヤーを置き彼女の顔をのぞきこむと、眠っている。
こんなにうるさいのに眠るなんて、余程疲れているのだろう。
俺は彼女を抱き上げ、寝室に向かった。
「あっ……」
「そのまま寝てろ」
彼女は抱き上げた衝撃でいったんは目を覚ましたものの、俺がそう言うとスーッと眠りに落ちていく。
おいおい、無防備すぎるぞ?と思わなくもないけれど、心を許してもらえている証でもあると思う。
ベッドに悠里をそっと下ろすと、俺も隣に入り込んだ。
もうこのまま眠ってしまおう。
寝返りを打った悠里をうしろから抱きしめると、彼女の髪から甘い香りがする。
それだけで欲情してしまいそうになるけれど、こんなに気持ちよさそうに眠っているのに、さすがに我慢だ、俺。