秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
だけど、こんなことは日常茶飯事。
高畑さんはすぐにパソコンを操作して、あっという間にスケジュールを立て直す。
「これでいく。変更先への謝罪は俺がする」
「わかりました」
社長のスケジュールだけでなく、それに同行することの多い高畑さんのスケジュールも満タンだ。
まして聡さんが来てから、さらに仕事が増えている。
それでも、サポートするのがやっとの私には、高畑さんの代わりはできない。
「社長の車の手配を」
「はい」
これから彼は社長と一緒に得意先に向かう予定。
「広瀬は、社長のスピーチの原稿を仕上げておけ。聡さんの方になにかあれば、すぐに連絡を入れろ」
「わかりました。いってらっしゃいませ」
コートとバッグを持った彼は、すぐに社長室に向かった。