秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
そして……。
「あっ、あのっ……」
「少し疲れた」
彼が正座した私の足に頭を乗せ、寝そべるから慌てふためく。
「高畑さん? 眠られるのなら、枕と毛布を……」
そう言いながら立ち上がろうとすると……。
「ここにいろ」
ドクンドクンと打ち始めた激しい鼓動が、彼に聞こえないか心配になる。
「あっ、でも足がしびれちゃうから……」
なんとかこの状況から逃れようとするけれど「それなら足を伸ばせ」と少し頭をあげてくれただけ。
「広瀬が休んだせいで疲れたんだ。責任もってお前が癒やせ」
そう言われると弱い。
でも、高畑さんがこんなふうに甘える人だなんて、驚き以外のなにものでもない。
「で、でも……こんなところを彼女に知られたら、叱られちゃいますよ」
「女なんていない。いたらこんなところには来ない」