《短編》時計仕掛けのカトレイヤ
「あっ、カイ!」
目の前に男達が現れる。
先回りされたみたいだった。
「チッ、金魚のフンみてーに追いかけてきやがって……」
低く唸るような声でカイが私の体を背に追いやる。
だけどすぐに後ろでも足音がして、振り返ると……。
「よーし、捕まえたぞ!」
「い、いやっ!!」
振り返った瞬間に、グイッと後ろから羽交い締めにされる。
そして、カイから距離をとられた。
「カトレイヤ!!てめぇ、ふざけんなよ、ソイツに触んな!!」
「おーっと、お前は俺たちと相手をしろ」
「たくさん、可愛がってやるよー?」
すると、カイが男達に囲まれてしまう。