《短編》時計仕掛けのカトレイヤ


「汚れていく自分にさ、俺はなんで生きてるんだとか、やさぐれてた時だ、じいさんに会ったのは」

「サイモン?」

「あぁ、じいさんの家の時計を依頼で盗みに入った時に、俺は時計に目を奪われた」


盗みに入ったサイモンの時計に心奪われちゃったんだ、カイは。


「そいういえば、あんとき見た時計もスケルトンで構造が緻密なカトレイヤの時計みてーに綺麗だったな」


「私の、時計みたいに?」


向けられた視線に、恥ずかしいと感じる。
顔が熱い気がするのは、気のせい??




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