《短編》時計仕掛けのカトレイヤ


「そう、それで俺は盗むことなんて忘れて、飽きずに見てたら、じいさんに気づかれてさ...、そん時じいさん何て言ったと思う?」

「んー、この馬鹿もん!とか?」


現に、サイモンはカイに何回もそう言ってた。
やっぱり、盗人め、とか言って怒ってそうな...。


「いーや、『その時計に目を止めるとは、良い目をもってるな』だと」

「わぁ、サイモンすごいね」

「だろ、あげく『弟子にならないか』とかいって俺を弟子にした」


すごい出会い方だけど、2人はこうして師弟になったんだ。


今は孫とおじいさんみたいに、仲がいいことは2人の会話を見ていたから分かる。




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