空から君へ愛の手紙を。

「美味しいね。」

「うん。」

ただひたすら口にカツサンドを頬張っている空の目に、見えたんだ。

「空、隠しても無駄だよ。」

空の涙が。

俊も気づいていた。

きっと中出も。

だから俺達、3人だけにしてくれた。

初めて見る空の涙。

3年間一緒にいて、3年間1番近くにいて…

クラスでも、部活でも絶対に泣かなかった。

なのに今、空の目には今にも溢れそうなぐらい涙が溜まっている。
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