空から君へ愛の手紙を。
「あなたは高校でも、陸上を続けたいんでしょ?今、これを我慢しないで、これから先一生走れないのは嫌でしょう?」
それは嫌だ。
これからずっと走れないのは嫌だ。
でも、今。
最後の大会を走らないのも、嫌だ。
私は…私はどうしたらいいの?
「小宮さん…あなた、死にかけてたのよ?」
「え?」
「打ちどころが悪かったら…今回はおでこだからいいけれど、もしも傷が目についたものだったら?頭蓋骨に支障が出たら?あなたは、皆と一緒にいることさえできなくなるの。この世にいなくなってしまったかもしれない。」
この世に…いなくなったかもしれない。