空から君へ愛の手紙を。

空はわかってるんだ。

死の怖さ。

だって、死にかけたこと何回ある?

小学生の頃、1番高い鉄棒から落ちて救急車で運ばれたり、木に登って落ちたり、学童の屋根に穴を開けて、見事にそこから落ちたり…

今回だって、打ちどころが悪かったら?

空は、死ぬことが何かを知ってるんだ。

「悔しかった。でもさ、俊が言ったの。私のかわりに1位をとってきてくれるって、メダルをとってきてくれるって。」

立野…たまにはやるじゃん。

「だから私、今回は俊の応援を頑張るの。もちろん蒼汰の応援もね?」

「そっか…」

だから空は、いつも絶対言うことなんか聞かないのに…
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