空から君へ愛の手紙を。

「空はあなたを助けた。自分の身を守れって何回も言ってきたのに、結局は…大事な、大好きな友達を選んだの。それぐらい、空はななちゃんのこと、」

また溢れ出す。

止めても止めても、何回も。

空の血みたいに、私の涙が流れ出す。

「ごめんなさい、ごめんなさい…」

私はただ、空といたかっただけなのに。

空とこれからも一緒にいたかっただけなのに。

なのにどうして…

「悪くないっ。ななちゃんは、悪くないっ。悪いのは、全部大人だからっ。」

空、空、空。

何度呼んでも空は返事なんかしない。
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