空から君へ愛の手紙を。

奇跡 俊said


空がこの世を去って1ヶ月。

僕達の時間は変わらず動き続ける。

ようやくクラスも元に戻ってきた。

あくまでも僕のクラスは。

まだ泣いているやつもいる。

中出なんか、毎日、朝早くに学校に来ては空の机の掃除をして、花を飾る。

毎日毎日違う花を。

僕達もうすぐ受験なのに、それすら考えられなくなっていた。

やっぱり、変わらずに動き続けるのは時間だけだ。

空のクラスの全員が、何とか先生を説得したおかげで、空の机はそのまま。

いすも、ロッカーも。

だから、中出は毎日掃除をする。
< 432 / 557 >

この作品をシェア

pagetop