唯一息ができるのは、君の側だけだった
はじめてのプレゼント
試験期間中は蓮に会えなかったから3週間ぶりに同じ公園で会った



はじめて私服で会うことになって緊張していた私は公園のブランコに座って待っていた



今日の服装変じゃないかな?デートだからワンピースなんて気合い入れすぎててひかれる?



蓮はどんな洋服で来るかな?



何話そう?部活のこととかもっと聞いてみようかな



でもサッカーなんて全然わかんないし、、、



まずはこないだ描いた絵を見せようかな



いろいろなことが頭をぐるぐるしていた



そこに突然蓮が走って来て、「こっち来て!」



バッグの中にスケッチブックがある



夕焼け空を描いた絵を見せようと思ってたんだけどな



蓮はいつも無邪気だ



不思議くんっぽくもある



蓮といると、いつも思いがけないことが起きて、蓮のペースにのまれてしまう



でも何をするのかわからない、予測できない蓮の行動にいつもドキドキしてたんだよ



蓮が私の手首を掴んだ





どきっ





蓮に引っ張られながら一緒に池の方へ走る





その光景がなんだかスローモーションの動画みたいに私の心の中にずっと残ってるよ



あんなにキラキラした瞬間はもう訪れないかもしれないな



宝物みたいな思い出だよ
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