唯一息ができるのは、君の側だけだった
「あれ!?いない!!」



「なに?」



「さっき可愛いのがいたんだってー。」



「可愛いの?鯉しかいないね。小さい鯉?」



「違うってー。」ぷーっとむくれ顔の蓮は子どもみたいだ



しばらく池の周りを歩いた



「あ!いた!!!あれあれ!」



「あ~!本当だ!小さいカメだ~可愛いね!」



「でしょ。」



「泳ぎ方可愛いよね。」



「本当、可愛い。」



「泳げる?」



「泳げるよ~昔水泳習ってたもんね!」



「へー!そうなんだ意外!運動音痴かと思ってた。」



「ひどいなぁ。でも確かに運動は苦手。グループでやる運動が苦手。みんなに迷惑かけちゃうなぁって。水泳はひとりでやるものだから迷惑かけないでしょ。だから結構好き。魚になったみたいな気持ちになるし。」



「魚になったみたいな気持ち?へーそれは考えたことなった。陽子って面白いよね。」





蓮、気が付いてたかな?




はじめて呼び捨てで名前を呼ばれたのはこの日だったんだよ

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