*中津先輩*
テニス未経験のクミには、今のこの流れの悪さは感じ取れていないみたい。


「がんばれー!先輩!」

それでも、クミは一生懸命に声を出して応援する。


…しかし。


「ゲームセット!」

審判のコールがコートに響く。


最後は、相手の鋭いスマッシュが決まって、柴高は負けてしまった。


「…あーあ、負けちゃった…」

フェンスにもたれかかって、あからさまに肩を落とすクミ。
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