*中津先輩*
この日のために、毎日毎日…厳しい練習をしてきたのに…。

あたしのせいで、すべてが水の泡となった。


中津先輩に嫌われたかもしれない…。

…いや。
恨まれているかもしれない。


そう思うと、なかなか一歩が踏み出せなかった。


そこへ…。


「あれ?しおりちゃん、入んないの?」

河村先輩がひょっこりとドアから顔を出した。


「…あ、えと…。その……」
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