笹に願いを
「どうした?織江。急にクスッと笑って。思い出し笑いか?」
「うん、ていうのかな・・・。ほら、“銀河警察隊”のコミック。天野くんにあげる形で手放したのに、結局戻ってきたって感じじゃない?」
「そーだな。おまえ、“銀警”に好かれてんじゃねーの?俺はあの話好きだぞ」
「私も。手元に持ってた頃は、そうでもなかったのにね。入院中、あなたが持って来てくれて、時間あるから読み始めたら、意外とハマっちゃった」
「だから、あれは手放すんじゃないってことだ」
「ハハッ。きっとそうだね」
バルコニーで涼んでいた私たちは、持っていた350mlの茶色い瓶ビールを、乾杯するように合わせた。
カチンという瓶の合わさった、軽くて少し鈍い音が、私たちの間に響く。
「うん、ていうのかな・・・。ほら、“銀河警察隊”のコミック。天野くんにあげる形で手放したのに、結局戻ってきたって感じじゃない?」
「そーだな。おまえ、“銀警”に好かれてんじゃねーの?俺はあの話好きだぞ」
「私も。手元に持ってた頃は、そうでもなかったのにね。入院中、あなたが持って来てくれて、時間あるから読み始めたら、意外とハマっちゃった」
「だから、あれは手放すんじゃないってことだ」
「ハハッ。きっとそうだね」
バルコニーで涼んでいた私たちは、持っていた350mlの茶色い瓶ビールを、乾杯するように合わせた。
カチンという瓶の合わさった、軽くて少し鈍い音が、私たちの間に響く。