笹に願いを
10
エントランスのドアを開けた後、私はすぐに泣くのを止めて、涙にぬれた顔を、キッチンのタオルでゴシゴシ拭った。
そして胸の鼓動をドキドキ響かせながら、部屋の外に出た。
天野くんと一緒に仕事を始めて4年。
これまで一緒に晩ごはんを食べたことは何度もある。
でも彼がうちに来てくれたのは、今晩が初めてだ。
エレベーターから私の部屋まで、ただ一直線に歩けばいいだけだから、部屋番号を知っていれば、迷うことはまずないんだけど・・・やっぱりドキドキする。
さっき天野くんは「俺たちパートナーだろ?」と言ってくれた。
そこに軽々しい響きはなかった。
でも私たちはいまだに“仕事上の”パートナー。
「気が合う友だち」と言ってもいいかもしれない。
だから、今いる自分の立ち位置を、ちゃんと自覚しておかなくちゃ。
そして胸の鼓動をドキドキ響かせながら、部屋の外に出た。
天野くんと一緒に仕事を始めて4年。
これまで一緒に晩ごはんを食べたことは何度もある。
でも彼がうちに来てくれたのは、今晩が初めてだ。
エレベーターから私の部屋まで、ただ一直線に歩けばいいだけだから、部屋番号を知っていれば、迷うことはまずないんだけど・・・やっぱりドキドキする。
さっき天野くんは「俺たちパートナーだろ?」と言ってくれた。
そこに軽々しい響きはなかった。
でも私たちはいまだに“仕事上の”パートナー。
「気が合う友だち」と言ってもいいかもしれない。
だから、今いる自分の立ち位置を、ちゃんと自覚しておかなくちゃ。