笹に願いを
天野くんは優しい。
そして彼の体は熱い。
でも、離れたくない。
まだ・・・まだ、あなたを失いたくない・・・。

「なんで・・かな。私はただ、天野くんと・・最高のパートナーと一緒に、ずっと仕事し続けたいだけなのに。なんで・・・」
「まだまだ一緒に仕事できる」
「ううん。治療始まったら休職するから。もう無理・・・」
「それでも。俺たちはパートナーだ。おまえは俺の、最高のパートナーだ。もし俺たちが男同士か女同士だったとしても、おまえが男で俺が女だったとしても、俺にとっておまえは、最高のパートナーになってたと思う。そんくらいおまえは・・・俺にとって大事な女だから。俺、おまえのこと大事にする。仕事一緒にできなくなっても俺・・・おまえのこと大事にする。だから俺、離れないからな。おまえが引いても嫌がっても、俺は絶対おまえから離れない」
「天野く・・・」
「もう決めたから」
「・・・ありがと・・・ぅ。ありがとう。うぅ・・」
「俺はまだおまえを失いたくない。だから・・・俺から離れるな。俺から離れないって覚悟、決めてくれ」
「・・ぅん。離れない」

< 71 / 224 >

この作品をシェア

pagetop