相原くんは秀才。



───────────ガチャ




「入れば?」


"211号室"と書かれた扉を開ければ、中にはシンプル極まりない世界が広がっていた。



「…お邪魔、します。」


部屋の中央に白いテーブル、左の壁側には黒いテレビ台に載せられたテレビ、それから窓際にはシングルベッド。


右の壁側には秀才 相原くんのイメージとは似ても似つかない少年マンガが、白いカラーボックスに並べられていた。



「何 緊張してんの?座れば。」


「お、男の人の部屋って初めてだから…落ち着かないなぁ〜って。へへ。」


静かにテーブルの前に腰を下ろした私を見て"ほら、はじめるぞ。"と、早速 勉強モードに切り替えてしまった相原くんに


やっぱり、勉強出来る人のON/OFFは切り替えが早いなぁ〜



なんて、変に冷静に尊敬してる自分。

相原くんと勉強……大丈夫かな。
呆れられそう。

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