相原くんは秀才。



「ねぇ、相原くん。」



「…………。」



「あーいーはーらーくーん。」




「………。」




初めて、相原くんの部屋に来た日。あの日以来…相原くんにキスをされることは1度もなくて。


やっぱり、あれは冗談だったのか〜と、どこか安心してる自分とは反対に



……初めてだったのに。
なんて、柄にもなく根に持つ自分もいる。



「シカトとはいい度胸ですね、相原くん。勉強教えてやるって言ったくせに!3日目にして放置ですか?相原くん!」



「………。」



「あーー!もう、いいです。やっぱり長谷ヤンに教えてもら




「日菜、うるさい。」





────────ドンッ






床に仰向けな私と、その上から私を見下ろす茶色い瞳。


……あー、これが…床ドン。

今、また日菜って言った。



相原くんの行動、言動を一つずつ頭で理解しながら、自分が今置かれている状況を理解していく。



「……あ、いはら…くん?!」



そして、分かったことは


「勉強、教えてやろっか?」



とにかく、危ない…ってこと。


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