相原くんは秀才。



一瞬だけ、目を見開いたように見えた相原くんは…すぐに口角をあげて



「仕方ないから勉強見てやるよ。
今日、俺の部屋来れば?」



「……へ、部屋?」


「図書室じゃ人が居て集中出来ねぇし、それに…浅野うるさいから図書室にいるヤツらに迷惑。」


「ぐっ…」



言われて思い出したのは、大声を出して相原くんに"うるさい"と言われた事。


……なるほど、確かに。
静かに勉強出来る気はこれっぽっちもしない。



「ほら、勉強…するんだろ?」


「…お邪魔してもよろしいでしょうか。」


「ん、俺 寮だからすぐそこ。」



へぇ〜、相原くんって寮なんだ。初めて知った。


…と言うより、こんなにも相原くんと話したのが初めて…。



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