相原くんは秀才。



「ね、相原くん?」


「ん?」



私の質問に答えながらもスタスタと止まることのないその足は


ついに、寮の入口へとたどり着いた。



「あ、の…今更だけど、男子寮に私…入ってもいいのかな?」


「うちの寮は、異性連れ込みOK。」


「…そ、そうなんだ。」


「防音効果にも優れてるから……平気じゃねえの?」


「ぼ、防音効果…って、…な、な…?」



一瞬で顔から火が出そうになる私に、やっと歩くのをやめた相原くん。


べ、勉強しに来たんだよね?

……女子連れ込みOKとか…防音効果…とか…どうなってんの、この寮は!!


えっと…その……



「ぶっ」


「へ?……な、なんで笑って…」


「何 想像したわけ?」


「…な、何も……」


「へぇ〜?そうは見えないけどな。


お希望なら、俺は"そっち"の勉強でもいいけど?」



「〜〜っ、/////」



ダメだ、イケメンインパクトが果てしない。そして、サラッと爆弾発言をされた気もしないでもないけど、

もう、ポンコツな頭じゃ 今の状況を整理することすら難しい。


とにかく分かるのは、目の前で余裕綽々と私を見下ろして色っぽく笑う相原くんがこの上なくかっこいいって事。


それだけ。



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