今日も来ない、きみを待ってる。
その週の火曜日に彼のカフェを訪れ、1時間ほど過ごしたあとそのまま帰宅した。

木曜日もカフェを訪れ、その日は17時にカフェの駐車場で待ち合わせた。
30分ほど待ったあと、車でいつものファミレスでご飯を食べて帰宅した。

いつも通りの一週間を過ごした。

そしてまた、月曜日がやって来た。
今日は18時から上映の、恋愛映画を見る約束をしていた。
チケットも取ってるから遅れないでくださいね、って念押ししたから大丈夫だ。
そう思っていた。

約束した17時の5分前になった。
彼はまだ来ない。
今日は来てくれる、絶対に。
私は信じていた。



気がつくと、腕時計の針は17時50分を指していた。
彼は約束の時間から50分過ぎても来なかった。

日もだんだん落ち、会社帰りのスーツの男性が増え始める。
ずっと立ちっぱなしで、この間ショッピングで買ったヒールのせいで足が痛い。
彼に今日、履いている姿を見せたかったのに。

あと10分で映画が始まってしまう。
私は二人分の映画のチケットを握り締め、痛い足をかばいながらゆっくりと歩き出す。

映画館は駅から少し離れたところにあった。
上映開始から15分経ってから、私は上映しているシアターに入った。
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