オトナの恋は強引です!
部屋のノックの音で目が醒める。
「おはようございます。竜二さん。
朝食は召し上がりますか?」と声が聞こえた。
私は慌てて目を覚まして身体を起こす。
裸だし。
今は朝の8時だ。
お手伝いさん?かな?
ドラゴンに腕を引っ張られ、ベットに引き戻される。
私を深く抱きしめたまま、
「後、2時間寝かせて。食事は2人分よろしく。」と言って、
私にくちづけを始めた。
「承知しました。」と足音が遠ざかる。

ちょっと待って。
他の人がいるところで、こんなことは出来ない。
「りゅ、竜二さん。ダメだよ。」と腕を抜け出そうと、もがく。
「お手伝いさんは入ってこないよ。」と笑った声で、私を組み伏せる。
「い、嫌だってば。」と真っ赤になって顔を背けると、
「しょうがないな。起きて散歩にでも行く?」というので、
慌ててうなずいて、
「シャワー浴びてくる。」
とバスルームに逃げ込んでシャワーを頭から浴びていると、
「俺も。」とドラゴンもバスルームには入って来て、
そのまま、シャワーの下で立ったまま短く交わった。
バスルームに私の甘い声が響く。
…ダメだって言ったのに。
ちっともダメじゃないらしい
私の身体はドラゴンのくちづけに素直だ。


私が機嫌の悪い顔で、髪を乾かしていると、
「サクラ、怒ったの?」と後ろから抱きしめてくる。
「恥ずかしいんです!」と言うと、
「サクラの声。かわいいのに。」と笑う。
私が睨むと、

「じゃあ、お手伝いさんにこれからは起こさなくって良いよ。って言っとく。
起きるまで、部屋に近づかないでって。
それでいい?」と私の瞳を覗く。
私はうなずいておく。
お手伝いさんが居ないと、
この広い家ははきっと、管理ができないだろうし。

仕方ない。



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