オトナの恋は強引です!
家は洋館風で、大きな敷地に厳(いかめ)しい門構え。
高い塀とカメラが設置されている。
車が門の前に泊まると、門が自動で開いた。
(今日の車はいつもの背の高いヤツじゃなくて、スポーツタイプの黒の高級車。
ドラゴンは車を2台地下の駐車場に置いていて、
仕事と普段用と分けているらしい。)

…どうしよう。
足が震えそうだ。

ドラゴンはいつもの顔で5、6台停められそうな駐車スペースの
高級車の車の隣に綺麗に車を停めて車を降り、
助手席側のドアを開け、緊張して動けない私の手を取って、降ろした。

「そんなに緊張しなくってもいいじゃん。
俺の親には1回会ってるでしょ。」とドラゴンは笑って言うので、
「…前に会った時には付き合ってなかった。」と小さい声で言うと、

「うーん。姉貴がきっと、サクラの事は俺の親にも前から言ってると思うけど。」
と私の顔を見るので、
「なんて?」と顔をしかめると、
「俺にしては、いつまでも手を出す気配がないって。
きっと、すごく好きなんだろうと思うって。感じ?」というので、驚いて、
「すごく…好き?…いつから?」と聞くと、
「3年前くらい?」と言う。
「いっつも、他の女といたじゃん。」と呆れると、
「だからさー。俺、遊ぶオンナには不自由しないんだよ。
サクラの事はプラトニックな感じい?10歳も年下だし。」と私の顔を見る。

…コイツ。
何言ってる?!

「私の気持ちはわかってた?」と聞くと、
「わかってたけど
…言ったじゃん。
サクラがいなくなるくらいなら、付き合わない方がいいかなって。思ったって。
俺って付き合ってみると、そんなに面白い男じゃないから、
すぐ、ふられちゃうんだよ。」と私を見た。

馬鹿なの?









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