オトナの恋は強引です!
私の誕生会兼春のお食事会は、広い芝生のお庭でガーデン形式で行われた。
庭にある大きな桜の木の満開の花を見ながら、
板前さんが目の前で用意してくれるお寿司や、天ぷら。
綺麗なお造りや、炊き合わせ、なんかを自由に取るパーティーだけど、
始めにきちんと、席に美しい桜をモチーフにした前菜が配られていて、
誕生日の乾杯をして貰って始まった。

ドラゴンについて親戚や、親しい友人の間を通る。

「綺麗な嫁さんを貰ったんだな。」という、お世辞にも、
「でしょう。俺はゾッコンなんだ。」とドラゴンは笑い、
私の頬を赤くさせたり、周りを笑顔にさせていた。
「昼間は、別々に過ごすこともあるけど、
家に帰れば、サクラがいるって思うと、暖かい気持ちになる。
まあ、俺の仕事を手伝わせて、だいたい一緒にいるんだけどね。」
と私の顔を見て、そっと指を絡める。
ドラゴンは親戚の中でも年下の部類で、
チャラいガキだと思われていたようで、
「結婚すると、落ち着いたオトナになるもんだねえ。」
と感心されたりしていたみたいだけど、

まあ、そんなにオトナになってるとは思えない。



< 76 / 80 >

この作品をシェア

pagetop