オトナの恋は強引です!
しばらく桜を見て戻ると、食事会も終盤だった。
誕生会という名目もあったので、
終わる前に帰ってこられた。と息を吐いていると、お姉さんが
「竜二もオトナになったもんだ。いつもは抜け出して、帰ってこないのに。」と
竜二さんがお客さんと話しているのを眺め、
「サクラちゃんが、竜二をオトナにしたんだと思う。
これからも竜二をよろしくね。」と私に微笑んだ。
私はまた、顔を赤くして、
「こ、こちらこそよろしくお願いします。」と挨拶をして、お姉さんと笑いあう。

お花見の会は、賑やかに
お義父さんの挨拶で終わりになった。


「疲れた?」とドラゴンは車の中で私の顔を覗く。
(後片付けはお手伝いさん達がもちろんやってくれるので、
すぐに帰ることが出来た。
夕方から、Dragonで仕事だし。)
「途中でサボれたから、楽チンでした。」と言うと、
「堅苦しい奴等で疲れるよな。俺はサーフィン仲間の方がいいよ。」
と私の頬を撫でてから、車を発進させた。
「今日は家で休んでたら。」とドラゴンは言ったくれたけど、
「一緒にいたい。」と言うと、
「俺も。」とドラゴンは笑った声を出し、海沿いの道を走る。
海が見えるとほっとする。

私は窓の外の穏やかな春の海を眺めた。

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