真面目で冷淡な彼が豹変するとき
正直、なにも進展がないことに少し不安を覚えてる。

だって、半年だよ?

キスのひとつくらいあってもいいんじゃない?って思うんだけど。

でも自分から『キスして』、なんて言えないし……。

そんなので嫌われるのは嫌だし。

いつになったら、先に進めるんだろう……。


「南さん。ちょっと息抜きに小テストしましょうか」

「え!?」

中邑くんはペンをテーブルに置くと、唐突に話す。


しょ、小テストが息抜き!?


「テストが息抜きになんてならないよ!」

「今から問題を出します。それにちゃんと答えて下さい。正解したら、ご褒美をあげます」


私の言葉を無視して、中邑くんは話を続けた。

そして教科書を手に持って問題を出し始める。


「問題。僕達が付き合い始めて、どのくらい経つでしょう」


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