真面目で冷淡な彼が豹変するとき
それからどのくらい時間が経っただろう。
私は相変わらず英語と格闘を続けている。
単語は覚えるだけでいい。だけど文法はそうもいかない。
私は頭を抱えてうなだれた。
……どうしてこうも勉強が出来ないんだろう。
追試で合格しなきゃ、進級が危ないってのに。
気持ちだけが焦って、覚えたところも出来なくなってしまう。
「……何をそんなに悩んでるんです?」
そんなとき、私の頭の上からそう声が降ってきた。
見上げるとそこには、あの中邑くん。
間近でみる綺麗で整った顔に、ドキッと心臓が跳ねた。
「え?あ、あのちょっと上手く覚えられなくて」
「ふーん……。文法?ちょっと見せてもらえます?」
そう言って机にある教科書とノートを見た。
「この程度なら僕にも分かりますよ。もし良かったら教えましょうか」
「えっとでもこれ二年生の……」
「もう二年の勉強してるんで、別にこのくらいどうってことないです」
私は相変わらず英語と格闘を続けている。
単語は覚えるだけでいい。だけど文法はそうもいかない。
私は頭を抱えてうなだれた。
……どうしてこうも勉強が出来ないんだろう。
追試で合格しなきゃ、進級が危ないってのに。
気持ちだけが焦って、覚えたところも出来なくなってしまう。
「……何をそんなに悩んでるんです?」
そんなとき、私の頭の上からそう声が降ってきた。
見上げるとそこには、あの中邑くん。
間近でみる綺麗で整った顔に、ドキッと心臓が跳ねた。
「え?あ、あのちょっと上手く覚えられなくて」
「ふーん……。文法?ちょっと見せてもらえます?」
そう言って机にある教科書とノートを見た。
「この程度なら僕にも分かりますよ。もし良かったら教えましょうか」
「えっとでもこれ二年生の……」
「もう二年の勉強してるんで、別にこのくらいどうってことないです」