メープル*パンケーキ【1巻】
お客さんかなと思い、入口を見ると―
お店に入ってきたのは息を切らした冴木さんの姿だった。
冴木さんは呼吸を整えながら私の元へ駆け寄ってきて両手の平を合わせて謝罪をしてきた。
「っはぁ…はぁっ!ごめん!忘れ物っ…届けてたらっ…遅くなった…!!」
『…っ…あっ、いえっ…大丈夫ですっ…!何とか対応出来たので…!』
冴木さんが戻ってきて安心したせいか自然と笑顔が溢れていた。
「そ…そっか、良かった!」