メープル*パンケーキ【1巻】
「…っ…。うん、ありがと。うん…はいはい、じゃーね…。」
通話を終えて頭というか耳を押さえて枕元にスマホを置くと一気に項垂れて辛そうな溜め息をついた。そんな彼に私は小さな疑問を投げ掛ける。
『…マスター何だって?』
「今日バニラアイス作ったから食えって。…LINEで言えば良いのに…。」
『…マスターに風邪引いたって、どうして言わないの?』
「……明日は普通に仕事出来そうだから。…今日はちょっとキツかったけど…。」
『…うん。知ってる。…仕事終わり凄く体調悪そうだったもん。』
「えっ?!…バレてたの?!」
『うん…思い返してみたら、様子おかしかったもん。…眉間にシワ寄ってたし。』
「マジ?…結構平然を装ったのに…!って事はマスターも気付いてるかな?」