メープル*パンケーキ【1巻】
満面の笑みで、しかも高速で玉ねぎのみじん切りを繰り出している彼の手元は全く狂わない。若干冷やかしにも聞こえる言葉に困っていると……
「―あ、そうだ!夏音ちゃん、来週の土曜日に花火大会があるんだけど…またお店手伝ってほしいんだけど都合どうかな?」
『14日…ですよね?大丈夫です、お手伝い出来ますよ。』
「本当?助かるよ♪ありがと♪…んじゃ、お手伝いの一部って事で夏音ちゃんには俺の要望を聞いてもらいまーす♪」
『はいっ?!…っ…マスター…ちょっ…?!』
要望って…一体どういう?!
じりじりと壁際に追いやられて大人の色気を感じさせる目付きに変わり顔を覗き込まれて―?