メープル*パンケーキ【1巻】
そして小さく息を吸ってひと呼吸置いた後、真剣な目で私を捉えてこう言った。
「―夏音さん。俺と、付き合って下さい!」
鼓膜に響く冴木君の言葉が胸にも浸透していく。突然の事につい息の仕方に戸惑ってしまい息を飲んでしまった。
『…っ………えっと…!』
" 私も好き "って言えば良いだけなのに冴木君の顔も直視出来ないし声を発する事も出来ない。
「……っ…。返事はいくらでも待つから。今まで通り普通に―」
もたもたしてるから微妙な雰囲気になっちゃった…!
『違うのっ!…そうじゃなくて…その…!』
でも、ちゃんと返事をしないと勘違いされちゃうよね!…よし!