メープル*パンケーキ【1巻】
意を決して返事をしようと顔を上げた時―。
―♪♪~♪~
「……あ。」
タイミング良く冴木君のスマホが着信を知らせていた。
「あっ、マスターだ。」
こんな時に電話なんて…タイミング良いのか悪いのか…。
冴木君は何故かスマホを目の前に構えたまま通話ボタンを押した。
『???』
その動作を不思議に思い、きょとんと画面を見詰めて目をパチクリ。そんな私とは裏腹に冴木君は涼しい顔で画面を覗き込む。