【短】甘えたがりな彼氏サマ
「溺愛だな〜橋本」
「まーね。きぃ可愛いから」
「うわっ、惚気だ!」
案の定、近くを通りかかった橋本の友達にからかわれる始末だ。
「もうっ、橋本!いい加減にして!」
流石に恥ずかしくなった私はキッと睨みながら橋本に向けて叫ぶ。
精一杯睨んだ。
精一杯怒った。
…はず、なのに。
「可愛すぎるよ、きぃ。本当好き」
橋本は、なにも気にせず嬉しそうにヘラッと笑ってみせた。
「…………」
もう呆れてしまってなにも言えない私。
「よし、じゃあ俺の部屋行こっか?」
「は、はぁ!?」
そして橋本は、なにを思ったのかそんな発言をしていきなり私の腕を引っ張った。