君のウソに涙のキス
そして、チャイムが鳴ると、柊ちゃんがガタッと立ち上がって、椅子を直してから、私の前に来る。
え?
「ん、サンキューな。」
そう言って、笑う柊ちゃんの顔。
笑った顔も、昔から変わらないなぁ。
そう思ってると、後ろから、話しかけられた。
「相原さん、ちょっと」
この声……っ
「白石、くん……」
私は、すぐに後ろを振り返ってしまい、慌てる。
「ああ、用事が。じゃあな、妃莉」
柊ちゃんは、白石くんと私見ると、そう言って、教室から出ていく。
すると、白石くんが、耳元で「今日、放課後残れる?」と聞いてきた。
え……っ?
こくんっと頷くと、白石くんは、ニコッと笑って、席に戻って行った。
あ、そうだ。
たくさん質問してもいい、かな?