君のウソに涙のキス
「まぁ?あんたみたいに遊んでる男子に言っても関係ないんでしょうけどねぇ~」
ケッ、とそう言うと、ソファーに座り、春馬とテレビを見始める。
「……仮だけど、彼女できたし」
「へぇ…。またすぐ終わるんじゃないの?」
「1ヶ月だけのな、」
そう言いながら、冷蔵庫から麦茶を取り出し、コップに入れ、それを飲む。
「ふぅん……。なにそれ?」
姉は、興味津々に聞いてくる。
はぁ。とため息をついてから、昨日あった出来事と、今日の話をすると、姉は、「はぁ?」と言った。
「とりあえず、その妃莉って子、家に連れて来なさいよ。顔みたいわぁ」
はっ!?
「いや、だから、俺だって本気じゃねえし。
1ヶ月だぜ?惚れさせて、振ってやる」
俺は、そう言うと、コップを置き、部屋に戻る。その後、姉は楽しそうにニヤリと微笑んで
「妃莉ちゃん、かぁ。 ふぅん。
惚れさせて、振ってやる……ねぇ。
さて、ホントにそうなるかしら?」
なんて、呟いていたのは知らない。
そう、後悔するのはまだちょっと先のお話だから。