君のウソに涙のキス
次の日、昇降口で靴を履いてると、いつものように女子達が俺の周りに集まる。
「晴~、おはよぉ」
甘ったるい匂い。
いつもこの匂いだ。
「はよ」
挨拶をしてると、ガタッと後ろで下駄箱を開けてる女の子がいた。
あの後ろ姿は……。
女子の輪から抜けると、その人の後ろに立つ。
「おはよう、相原さん」
そう言うと、ビクッと動いた体。
相原さんは、顔を下にした。
「……おはよう、白石くん」
俺の顔見てないのに、なんでわかったんだよ…
まあ、俺だってそうか。顔みてないのに、よくあれが相原さんだって分かったよな。
チラッと見ると、耳まで真っ赤にした相原さん。
何、その反応……
俺は、その場から離れて、教室に向かうと
女子たちはやっぱりついてくる。
……相原さん、いい匂いだったな
他の女子とは全然違う、素敵な匂い。
なんて、変態みたいだな、俺。