君のウソに涙のキス
「ん、じゃあ気を付けて帰れよ」
白石くんは、そう言うと、戻ってきた方向に歩いて行った。
「……"妃莉"かぁ…」
私は、フフッと笑いながらそう呟くと、
改札を通って、電車に乗った。
そこから、10分くらいして駅に着いてから降りる。
そして、改札を出て、駅から家まで歩く。
家に帰ると、 お母さんがすぐ出てきて
「おかえり」と言った。
「ただいま〜、今日、美咲と
柊ちゃんが家に来るよー」
「あら、柊ちゃんも?」
「うん!学校で久しぶりに会って!」
「よかったわね〜!じゃあ、
夜ご飯たくさんいるかしら?」
お母さんは、考えながらリビングに向かう。
私は靴を脱ぐと、自分の部屋へ向かった。
自分の部屋に行くと、制服を脱いで
部屋着を着る。
すると、ピンポンとなり、美咲が入ってくる。
「おじゃましまーすっ」
「美咲〜!」
私は、部屋から出て階段から声をかける。
お母さんは、リビングから少し顔を出すと
「いらっしゃい〜」と言った。
「……で、白石と何かあった?」
部屋に入ってくるなり美咲は、そんな事を聞いてきた。
え……?