君のウソに涙のキス
Game.3
意外な姿
映画館につき、映画を見る。
椅子に座ってポップコーンを口に入れてると、
口がパンパンになってしまい、その姿を見て白石くんが笑う。
「ははっ、ハムスターだ」
その言葉に、かぁっと真っ赤になってしまう。
恥ずかしい……。
「でもハムスター好きだから安心しろって、
あいつ、可愛いじゃん?」
そう言って私の頬をツンっと触った。
……ハムスター、か。
そして、映画が始まり、手を置いていると
その上に暖かい手が置かれた。
私は横を見ると、楽しそうに白石くんは微笑んだ。
手、邪魔だったかな?
どけようとすると、私の手をギュッと掴む。
「……え?」
驚くと、白石くんは、シーっと口元に手を当てた。
なんだろう、ドキドキするけど、白石くんの隣って、すごく居心地がいい。
そして、映画が終わり、今はカフェに来ている。あのまま映画見ていると感動シーンに入り、私は映画が終わったあとも泣いている。
「うっ、うぅっ……」
「おい〜、大丈夫かよ」
白石くんは、声をかけてくる。
私は泣き止むと、ハンカチを目に当てていた。
「泣き止んだ、良かった」
そう言いながらも、白石くんは、またこっちを見ようとしない。
私がずっと泣いてたから?
「白石くん…!」
私がそう言うと、びくっとして、白石くんは、
私のことを見た。
その姿を見て、私は「あ、」と声を出した。
だって、白石くんの目に泣いたあとがあるんだもん。
「やべっ、」
白石くんは、そう言うと、目をさっと隠した。
「な、泣いたの…?」
「……悪いかよ」
顔を赤くして白石くんはそう言う。
「悪くないよ、可愛い……!」
私は、そう言うと、白石くんは、気に入らなさそうに私の頬を掴んだ。
「可愛いって言われて、嬉しくねーよ」
照れながら言う白石くん。
そんな事言ってるけど、とても可愛いです…