君のウソに涙のキス



ベッドに座り、今日のことを美咲に伝える。
メールをすると、すぐに電話がかかってきた。


『ちょっと、妃莉、どうだったのよ!』

「どうって……普通に楽しかった、です」


電話でも、照れくさい。


『楽しかったのねぇ~
だったら良かったじゃん!』


美咲は、自分のことのように嬉しそうにしてくれて、私は、クスッと笑った。


「……でも、白石くんってさ、女の子慣れ
してるよね…っ、」


私は、思ったことを美咲に言う。すると美咲は、しばらく黙り込み、何か考えているようだった。



『一緒にいて、そう思ったの?』

「……え?あ、うん」

『まあ、間違ってないよね、 あいつ、チャラいから女の子への接し方は慣れてるんじゃないの?』



それが美咲の口から出てきた言葉。


「……そうだよ、ねぇ」


私は、下を向きながら、そういう。


確かに、話しやすかった。



一緒にいて、楽しかった……




でも、白石くんは、私と同じことを何人の人の女性にやってきたって、ことだよね……?




その中で、私より上なんていたはず。




なのに、どうして私を彼女に?






……やだ、わたし。




「おーい、妃莉~?」




私の持ってる携帯からは、美咲が私のことを呼んでいる。




私は、ギュッと携帯を握りしめると、ボソッと呟いた。



「……だった」

『 なんか言ったー? 』

「いや、だった……っ、楽しかったけど
白石くんが他の女の子に優しいのは、嫌だっ」




私がそう言うと少し大きな声でそう言うと、
『……それって……?』美咲の声がそう聞こえてる。



< 43 / 47 >

この作品をシェア

pagetop