君のウソに涙のキス
ベッドに座り、今日のことを美咲に伝える。
メールをすると、すぐに電話がかかってきた。
『ちょっと、妃莉、どうだったのよ!』
「どうって……普通に楽しかった、です」
電話でも、照れくさい。
『楽しかったのねぇ~
だったら良かったじゃん!』
美咲は、自分のことのように嬉しそうにしてくれて、私は、クスッと笑った。
「……でも、白石くんってさ、女の子慣れ
してるよね…っ、」
私は、思ったことを美咲に言う。すると美咲は、しばらく黙り込み、何か考えているようだった。
『一緒にいて、そう思ったの?』
「……え?あ、うん」
『まあ、間違ってないよね、 あいつ、チャラいから女の子への接し方は慣れてるんじゃないの?』
それが美咲の口から出てきた言葉。
「……そうだよ、ねぇ」
私は、下を向きながら、そういう。
確かに、話しやすかった。
一緒にいて、楽しかった……
でも、白石くんは、私と同じことを何人の人の女性にやってきたって、ことだよね……?
その中で、私より上なんていたはず。
なのに、どうして私を彼女に?
……やだ、わたし。
「おーい、妃莉~?」
私の持ってる携帯からは、美咲が私のことを呼んでいる。
私は、ギュッと携帯を握りしめると、ボソッと呟いた。
「……だった」
『 なんか言ったー? 』
「いや、だった……っ、楽しかったけど
白石くんが他の女の子に優しいのは、嫌だっ」
私がそう言うと少し大きな声でそう言うと、
『……それって……?』美咲の声がそう聞こえてる。