君のウソに涙のキス
「……って、嫌な女だよね、わたしっ」
『 え?ああ、そんなことないよ、
誰だってそう思うんだから…』
美咲がそう言ってくれて、私は、ホッとしたのか、気分が良くなって話を変えた。
美咲は、何か言いたそうにしてたけど、『今はいいや』って言われてしまったから、聞きそびれた。
それからいろんなことを話してから、電話を切った。
布団に入って、眠りにつく前に電話のことを思い出した。
今日のデートの事をたくさん話した。
美咲は、ところどころ白石くんを、馬鹿にしてたけれど、私は、今日1日すごく楽しかった。
いい思い出ができた。
なんでも美咲に話したけれど、あれだけは話さなかった。
私の秘密にしたかったから……
白石くんの意外な姿は私の秘密に、
誰にも言いたくない。そう思ったからー。