君のウソに涙のキス
「じゃあ、またね」
そう言って教室の前で別れる。
中に入ると、美咲はもう来ていて、椅子に座って颯汰くんと話している。
私は、その後ろの自分の席に行くと、美咲は気付いて笑顔になった。
「妃莉〜っ!! おはよ~」
「妃莉ちゃん、おはよう」
朝から2人に挨拶されて、私は、笑った。
ほんとに、この2人は仲が良いんだから。
「おはよっ、美咲、颯汰くん」
私もそう言うと鞄から必要な物を取り出して椅子に座った。そして、白石くんに目を向ける。
バチッ、と目が合い私は、恥ずかしくなって目を逸らしてしまう。
すると、笑い声が聞こえて周りのみんなの不思議な声が聞こえる。
「え、ちょっと、晴どうしたの~?」
「いきなり笑い出すなよキモイなー」
……っ、
その笑った顔に胸がドキッとして、私は、その顔に目を奪われてしまう。
ああ、その顔
私、ほんとに好きです……