君のウソに涙のキス
「あは、は……
ありがとう。」
私は、苦笑いをして、美咲にお礼を言う。
そして歩いて駅に向かう私のあとを美咲は、走って追いかけてきた。
「ってか、それみんなに知られたら大変なことになるんじゃないの〜?」
え?
「ほら、白石ってモテるでしょ?」
美咲は、クルリと巻いてある綺麗な髪を触りながら、私にそう言ってきた。
「え?………ああっ!
そ、そうだった……」
今になってそのことを思い出した私。
ど、どうしよう……っ。
「まぁ、みんなに秘密にしとけばいいよ! バレないって!」
美咲はそう言って口元に人差し指を当てた。
ああ、もう。
こういう所は前から変わらないんだからー