【完】素直じゃないね。






「重〜い……」


ビニール袋の中には、大量の食料。


これ食べたら高嶺よくなるかな、とか、これあったら高嶺喜ぶかな、なんて考えてたら、ついつい買いすぎてしまった。


ビニール袋を持ちよろよろ歩きながら、学校を出る前に宙くんに描いてもらった地図を、頭の中に浮かべる。


高嶺の家まで、もうちょっとだ。


お見舞いの意味もあるけど、高嶺とまた前みたいに話したい、そんな気持ちがあるのもたしかで。


距離があるのは寂しいよ、高嶺……。

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