【完】素直じゃないね。


「ムリしないでね。
連絡くれれば、すぐに看病しに来るから」


だれかに話しかけてるんだろう。

なんて、話しかけてる相手は考えなくてもすぐに分かる。


「大丈夫だって。
熱も下がって、明日には学校行けるだろうし。
ほんと心配性だよね、ミオリって」


〝ミオリ〟

高嶺の声が、優しくその名を呼んだ。


高嶺と、ミオリさん。

ふたりはどういう関係なのだろう。


お姉さん? それとも彼女……?


ミオリさんに続いて出てきた高嶺は、スウェットにマスク姿で。

< 130 / 409 >

この作品をシェア

pagetop