【完】素直じゃないね。
そう悟った頃には、もう時すでに遅し。
なんの抵抗もできないまま。
──ぼすん。
高嶺の背中に、顔面からダイブ。
「……っ!?」
「……ほ、ほへん……」
……もうなにやってんのよ、あたしのばかーっ!
泣きたい。穴があったら、今すぐにでもダイブしたい。そのまま地下に埋まっていたい。
高嶺の背中から顔を離すと、高嶺が腰をさすりながら、こちらを恨めしそうに振り返った。
「おまえさ、もうちょっと穏やかに話しかけられないわけ?」
「いや、ほんと、ごめん」
ガチのトーンで平謝りするあたし。
自分の行動、思い返せばただの痴女。
まじで、あたしもこれはやってしまったと思いました。
「なんだよいきなり」
問われて、目的を思いだす。
そうだ、あたし、告白しようと思って──。
「……あのさっ、」