【完】素直じゃないね。


モヤモヤした気持ちのまま歩いていると、不意に高嶺が足を止めた。


つられて足を止めると、目の前は資料室で。


ぼーっとしていたから気づかなかったけど、もうだいぶ歩いていたらしい。


高嶺に続いて資料室に入り、ダンボールを机の上に置く。


なかなか重かったから、腕がじんじん痺れてる。


「さ、戻ろうっと」


乃亜に癒してもらおうと、意気揚々資料室を出ようとしたあたし。


だけど足を踏み出した直後、腕を突然後ろから掴まれ、反射的に振り返った瞬間、資料室のドアが閉まる音を背後で聞いた。

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