【完】素直じゃないね。
「あれれ?もしかして、高嶺と日吉ちゃんも仲良い感じ?」
いつの間に乃亜とのトークを終えていたのか、こちらを見て宙くんが目を丸くしてる。
「いや、仲良いっていうか、なんていうか……」
どっちかっていうと、脅されてるんですけどね、あたし。
ゴニョゴニョと言葉を濁しながら返すと、宙くんが笑った。
「俺、高嶺の親友なんだよね!
まさか、高嶺と日吉ちゃんも仲良いなんて。
日吉ちゃんは乃亜の親友なんでしょ?
で、俺は乃亜のいとこ。
すごくない!?この縁!」
関係性を整理しながら、ひとり盛り上がってる宙くん。
いやいや、あたし、一言も高嶺と仲良いって言ってないんだけど。
どこをどう聞いたらそうなるの。
「そうだ!こんな縁そうそうないし、放課後四人でどこか行こうよ!」
……へ?