ダメオトコに恋して、バカ男に恋されて。
帰りのHR前、トイレに寄ると、莉子が微妙な顔して、聞いてくる。

「で?」

「何が?」

「なんで言わなかったのよー。」

「なにが?」

「瑠依くん、別れたんだね。」

「あー。うん、みたい。」



「あんた、「え〜東条くん、別れたの〜??」

女子トイレで、こんな会話してたら丸聞こえか。莉子の言葉に被せるように、隣のクラスの女の子が聞いてきた。


「あー。みたいだよー。」

「葉山さん、やっと、付き合えたの(笑)?」

もう有名人か、私(笑)

「いや、違うし。」

「そっかぁ。今、東城くん、フリーなのかな〜?東城くん狙いの先輩まだいるけど、それ以上に後輩が東城くんの事、めっちゃ聞いてたよー。」

「私も、それ聞かれたー!東城先輩彼女いるんですか?ってね(笑)年上オンリーだと思ってたけど、今回の子、タメだったんでしょー?」

「なら案外、年下もありなのかもねぇ〜(笑)」

その場にいた女子達がその会話で盛り上がる。

「ねー、葉山さん、やっぱりウチらはダメなの?」

あはは。
私に今更それ、聞くかな?

「みたいだねー。同学年はめんどくさいらしいよ。」

「まぁもう、うちらの学年じゃ、東城くん狙いもほとんどいないよねー(笑)葉山さん見てるし(笑)」

「まぁ、頑張ってねー(笑)」

頑張ってか。

今までなら、
うん。って言えたのにな。

でも、もう、私には、

関係ない。

瑠依くんが、

誰と恋しても、
もう、私には、関係ないんだよ。
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